さんのコメント2018/01/15

著者は、40年がかりで医心方全33巻を現代語に訳し、自腹を切ったりしながら執念で現代によみがえらせた古文書のエキスパート。 本書はその各巻の序文を集めた、いわば医心方全巻の解題集です。 医心方そのものは古い上に難しくてそのまま読んでもわからないことが多い。 そのうえ全33巻の分量は膨大で、全容を知るのはたいへん難儀です。 そこで本書のような解題集がありがたい。 全容をお手軽に知ることができるとともに、興味をもった巻を読んでみるためのインデックスとしても使えます。 これはとっても具合がいいです。 鍼灸の孔穴については、鍼灸編以外にもいろいろな巻に分散して書かれているそうで知りませんでした。 以前、鍼灸編を探したときに見当たらなかった孔穴が別の巻にあるようなので、もういちど探してみたいと思います。

共有する: