本屋さんでは買えない文芸誌「きらら」の作家たち

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ピエタ (ポプラ文庫 日本文学)

大島真寿美

第9回本屋大賞で三浦しをん「舟を編む」が大賞の時の第3位でした。舞台は18世紀のヴェネツィア。大島さんらしく淡々と描かれるヴィヴァルディと教え子の話ですが、さすが本屋大賞3位!あざやかなラストです。

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ゼラニウムの庭

大島 真寿美

プロローグより・・・「あっという間に月日は経ってしまう。その怖ろしさをわたしは充分にわかっているつもりだったのに。」 大島さんの静かな語り口は、まるで読者自身の独り言のような錯覚に陥ります。

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ワンナイト

大島 真寿美

表紙だけ見るとホラー?と思えますが、合コン、婚活のお話です。登場人物たちの賑やかなトークと親しみやすい淡々とした語り口。ラストは大島さんらしい爽やかさで幸せな気持ちになります。

大御所作家の作品に飽きた方にオススメ

多治見市図書館笠原分館では2015年4月より文芸誌「きらら」が仲間入りしました。人気作家、躍進中の新進作家の作品が気軽に読める文芸誌です。本屋さんでは買えない定期購読誌で、岐阜県内で所蔵している図書館もわずかです。
今回紹介するのは2015年4月号で「空に牡丹」第9回が掲載されている大島真寿美さんの作品です。大島さんは静かで素直で親しみがある読みやすい文章を書きますが、作品の読後感は「あざやか」、「さわやか」です。大御所作家の「動」的な派手さはありませんが、そういうものに少々飽きてくたびれて、穏やかな気持ちの読書を求める方にお勧めします。
大島真寿美さんの「それでも彼女は歩きつづける」という作品に、主人公が好きな映画監督の作品について語っている文章があります。
「なにげなく流れている風景であるとか、画面から醸し出される独特の空気に触れた時、ふいに湧き起こる親しみ。
(中略)ありふれたワンシーンに、ふわっとやさしく包み込まれるような瞬間があって、それがとても好きだった。」
大島さんの作品に惹かれる理由ここにありです。やさしく包まれる瞬間をどうぞ体験してみてください。
今回は大島真寿美さんを紹介しましたが、「きらら」で活躍している他の作家さんの作品も随時紹介していきたいと思います。

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閲覧回数:1481回、公開:2016/05/08

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