紹介
古代人には「心」がなかった――
「心」が生まれて3000年。
「心の時代」と言われる現代、自殺や精神疾患の増加が象徴的に示すように、
人類は自らがつくり出した「心」の副作用に押し潰されようとしている。
そろそろ、「心」に代わる何かが生まれてくるのではないか?
シュメール語、甲骨文字、聖書、短歌、俳句・・・。
古今東西の「身体知」を知りつくす能楽師・安田登氏。
「心」の文字の起源から次の時代のヒントを探る。
あっちとこっちをつなぐ不思議な力!
異界と現実の間(あわい)の存在(能におけるワキ方)であり、
古代文字の研究も重ねる著者が、まったく新しい時代の姿を求め、
「あわい」の世界に飛び込んだ・・・!
可能性は、「日本人の身体」にあり!?
シリーズ22世紀を生きる第2弾!!
目次
はじめに
第一章 「ワキ」というあわいの存在
第二章 優雅な復讐のメタファー
第三章 欠落とともに生まれて
第四章 能を生んだ漂白の民
第五章 あわいの真髄 ―― 一瞬一瞬の「今」を生きる
第六章 甲骨文字から「心」の誕生に迫る
第七章 「心」がなかった時代の内蔵感覚
第八章 無限と有限をつなぐ「あわい」
第九章 見えないものを見る力
第十章 「あわいの力」を取り戻す
あとがき