目次
まえがき ┃
序 章 ┃
課題と方法
問題関心 ―― 近代における男性の性的身体をめぐって
男性の(性的)身体史の先行研究
青年観と青年の身体観の先行研究
方法論1
方法論2
小 括
第1章 ┃
立身出世と性的行為の非両立 ―― 1890年代における性的身体の使用禁止言説
課題と構成
木下廣次の「籠城演説」
福澤諭吉の「品行論」
徳富蘇峰の「非戀愛」
巌本善治「非戀愛を非とす」と北村透谷「我牢獄」「厭世詩家と女性」
小 括
第2章 ┃
「学生風紀問題」にみる青少年の性の問題化 ―― 1885-1912年の『教育時論』記事を中心に
問題設定
「学生風紀問題」とは――出現頻度、内容、地域、教育課程
「学生風紀問題」にみる青少年の性の問題化
小 括
第3章 ┃
「男らしい」人生への誘導 ―― 1910-40年代の性教育における花柳病言説
問題設定
性教育の登場
性教育における花柳病言説
禁欲を阻む契機としての「不潔な交渉」
制欲ツールとしての「正しい知識」
小 括
第4章 ┃
M検と男子学生 ―― 1930年代における男子の性の自己管理
問題設定
花柳病検査としてのM検
M検の実施頻度の少なさ
M検をめぐる生徒の反応
小 括
終 章 ┃
まとめと考察 ―― 「生産する身体」と「性的身体」がせめぎあう土壌としての男性身体
まとめと考察
近代における男性の性的身体の位置づけ
資 料 ┃
A アンケート調査の配布用紙
B 旧制高校OBアンケート自由回答
C 『螢雪時代』1949-61年の保健相談 (特に下半身について)
参考文献 / あとがき / 索引(人名索引・事項索引)