目次
はじめに
第一章 近世思想史における仏教の意義
第一節 空と治国平天下—丸山眞男を始点として
一 近世思想史の再構築
二 近世仏教研究史の概略
三 丸山眞男の発見したもの
四 空と治国平天下
五 仏教思想の意義
第二節 普寂研究史
一 普寂について
二 普寂の研究史
第二章 僧侶普寂—その生涯(一七〇七—一七八一)
一 普寂の位置づけ
二 普寂の生涯
(一)修学期(誕生〜二十八歳)
(二)遍歴修行期(二十八歳〜五十七歳)
(三)講義著作期(五十七歳〜七十五歳)
三 普寂の自己認識
第三章 聖俗の反転—出定如来・富永仲基
一 出定の志
二 仲基の仏教観
三 「出定後語」の真意
四 仏教への衝撃
第四章 現世の解体—須弥山説論争と普寂
一 須弥山説論争
二 懐徳堂知識人と文雄
三 無我の護法論
四 須弥山説の意味
第五章 教判を生きる—普寂の大乗仏教論
一 大乗非仏説と華厳思想
二 大乗密伝の様相
三 教判を生きる
四 普寂の宗教性
第六章 蚕の声—律僧の禁絹論
一 近世戒律運動と禁絹論
二 黒衣禁絹
三 蚕の声
四 律僧の象徴
第七章 非布非絹—絹衣論の展開
一 禁絹論への批判
二 禁絹の誘惑
三 精神性の罠
四 非布非絹
第八章 不退の浄土—普寂の大乗論
一 寺院社会と律僧
二 普寂の大乗観
三 復古の限界
四 不退の浄土
五 普寂の修道論
第九章 檀林の定法—近世浄土教団における戒律観の変遷
一 律僧と教団
二 戒律の復興
三 律僧批判
四 律僧の排除
五 教団の選択
おわりに
普寂の主要著作一覧
普寂年譜
あとがき
初出一覧
索引