目次
はじめに
第1章「古代吉備の風景 ―遺跡・神話・文化地理―」
1 古代吉備の風景を描くには
2 吉備の範囲と歴史
3 鬼ノ城の柱穴から
4 柱降ろしと柱立て
5 巨大な前方後円墳
6 吉備の稲作と製鉄
7 『倭姫命世記』の真実
8 『吉備津宮縁起』 からの傍証
第2章「中世の村落と三斎市 ―吉備高原の道をたどって―」
1 古代から中世へ
2 江戸の村と農間稼ぎ
3 氏子帳と檀家帳
4 「砂」のつく小字
5 備中の銅山
6 開墾に由来する小字
7 吉備高原の農村
8 御飯と糅飯
9 桃栗三年、柿八年
10 峠と山の神信仰
第3章「備中神楽『吉備津』―実演を通して能とも比較―」
1 神楽の起源と芸能化
2 中世の姿を伝える備中神楽
3 神楽「吉備津」
4 両義的な日本人の思考
第4章「近世の街道往来 ―参勤交代・伊勢参宮・芝居興行―」
1 矢掛の宿場遺構
2 参勤交代と街道整備
3 庶民の旅が隆盛の時代
4 創造都市としての江戸
5 江戸の旅はさまざま
6 旅の時期は正月明けから
7 庶民の「講」と伊勢参り
8 冬でも緑豊かな伊勢
9 物見遊山の方便としての伊勢参り
10 世界最古の旅行業の御師
11 伊勢みやげの種々
第5章「年中行事と飲食 ―備中のまつりと節供を中心に―」
1 短縮された正月の行事
2 昔の正月事始め
3 江戸のそば事情
4 歳神様と門松の関係
5 鏡餅を分ける
6 1月7日を節供に
7 節供の料理と酒
8 米を尊んだ日本人
参考文献
あとがき
〈付録〉備中志塾と高梁川流域学校六〇年の時を経て