目次
chapter 1 用語の説明
chapter 2 日本の気候
年降水量の分布
年最大積雪深の分布
年平均気温の分布
日照時間の分布
気象の歴代記録(第1位から3位まで)
瞬間風速と被害の関係
日本に大きな被害をもたらした台風
繰り返す西日本広域水害
chapter 3 都道府県別の気象と災害
北海道・東北地方
関東地方
中部地方
近畿地方
中国地方
四国地方
九州地方
前書きなど
(「はじめに」より)
テレビなどで気象災害の報道を見て、「もし自分が災害にあったらどうしよう」と思ったことのある人はいませんか。
とくに家族や親戚に小さなお子さんがいる人は、「この子が災害に巻き込まれることはないだろうか」と心配になると思います。
災害から身を守る有効な方法は、「過去の災害を知り、これから起こる災害に備える」ことです。自分の住んでいる地域について、過去に起こった災害を調べ、「もし同じような災害が起こったら、自分や家族はどう行動するか」をあらかじめ考えておけば、いざ災害が起こったときに、冷静に行動できるものです。
日本には長い「防災の歴史」があります。私たちの先祖は、古墳時代から現代にいたるまで、「気象災害をどう防ぐか」に努力してきました。皆さんが住んでいる地域にも、災害を克服してきた歴史がきっとあるはずです。
この事典のねらいは、読者の皆さんに、各地域で起こりやすい気象災害を知り、これから起こる災害に備えてもらうことです。そのために、各都道府県で過去に起こった気象災害や、気象の特性などについて、できるだけくわしく書きました。
また各地に伝わる災害にまつわるエピソードや、災害時に活躍した人の話なども記載しました。自分の住んでいるところだけでなく、他の地域の物語も、きっと役に立つことでしょう。
本書に載せた災害は、日本に住む人ならぜひ知っておいてほしいものばかりです。地球温暖化による気象災害の激化が懸念されている今、あえて過去の災害を学び、「もし災害が起こったらどう行動するか」を考えてほしいと思います。