目次
第1章 序 論
第1部 出来事の諸相
第2章 景観のなかの歴史
1 ピナトゥボ・アエタの概況
2 平地民との拮抗関係 外部の制限的導入
3 共時態としての過去認識 出来事の物語化と空間配置
第3章 アモック事件をめぐる素描
1 エスト君の家族
2 事件のあらまし
3 早すぎた変容の苦悩
第4章 開発プロジェクトの併呑受容
1 カキリガン集落の出現
2 多角的な生業
3 定着犁耕農業プロジェクト
第5章 病いの体験
1 霊魂と精霊
2 アニト・セアンス
3 事例研究
4 病いをめぐる即興劇
第2部 社会編成の動態
第6章 社会集団の編成
1 拡大家族の構成
2 結婚に関するふたつの言説
3 望ましい結婚の手続き
第7章 結婚をめぐるダイナミズム
1 恋愛の試み
2 出来事としての結婚
3 駆け落ちの実践とその意味
4 コミュニケーションの陥穽と外部の危険
5 危険の回避とイトコ婚への傾斜
6 略奪婚が切りひらく地平
第8章 バンディ(婚資) 出来事の懐柔をめぐって
1 バンディの理由 慣習または養育費
2 バンディの意味 怒りの慰撫、他者の懐柔
3 なぜ怒るのか 逸脱、侵犯、秩序の乱れ
4 剥奪との妥協 高額なバンディと妻方居住
第9章 結 論
付 録 パン・ダロイ夫婦家族の経済生活
注 釈
参考文献
あとがき