紹介
したたかに老いるこの人たちを見よ!
アフリカの大地からの報告。
アフリカをこよなく愛する文化人類学者たちが,エチオピア,ケニア,マダガスカル,コモロ諸島,南アフリカにおけるフィールドワークを通して,老人たちの多様な姿を描き出す比較民族誌。地球規模の高齢化が叫ばれるなか,老いることの価値と目標を問い直す。カラー口絵4ページほか本文中にアフリカの老人たちの写真を多数収録。
目次
主要目次
序 章 アフリカで老いること、日本で老いること
第1章 老いの情景 ―祝福・呪詛・年齢集団―
第2章 老いの相貌 ―ケニア・ギリアマにおける老人の威厳、悲哀そして笑い―
コラム1 ギリアマにおける白髪老人と妖術―その結びつきを問う―
第3章 マダガスカルにおける老いと力 ―祝福・呪詛・勘当―
第4章 老いの祝福 ―南部エチオピアの牧畜民ボラナ社会の年齢体系―
第5章 社会の舞台裏を牛耳る ―ケニアの牧畜民サンブル社会における年長女性の役割―
コラム2 せびられる老女
第6章 老いてなお子ども ―コモロ諸島・ンガジジャ島における年齢と階梯―
第7章 一夫多妻社会の老人事情 ―ルオの男女が老いたとき―
コラム3 アフリカ農村における手探りの高齢者ケア
第8章 〈老いの力〉の未来を左右する少子高齢化