目次
序章 弔い論へ向けて――誰が死者を弔うか
1 弔いの場から
2 弔いのプロセスから
3 亡霊の呼びかけと歓待
4 弔いの失敗から
第1章 幼子の死と弔い――子どもの近代と生死の諸相から
1 近代日本での死の諸相
2 子どもの生と死の前近代
3 子どもの生と死の近代
4 幼子の死と親
5 子どもを亡くした親の語り:1――摂理・犠牲・贖罪としての死
6 子どもを亡くした親の語り:2――如来の慈悲・善知識としての死
7 子どもを亡くした親の語り:3――悲痛・悲哀・悲嘆としての死
8 漱石の弔いの作法
第2章 戦死者の霊と弔い――折口信夫の弔いの作法から
1 靖国の招魂式に参列する折口
2 大君は「神としたまふ」
3 折口が闘った“聖戦”と詩歌
第3章 戦死者の亡霊譚と弔いの視座
1 戦死者霊の状況とは
2 遥かな靖国
3 亡霊となる遺念・遺恨をもつ戦死者群
4 亡霊と弔いの作法
5 虐殺された戦死者の亡霊
第4章 亡霊と生き残り、そして未完の弔いへ
1 亡霊と生き残りの位置
2 異界としての接触領域
3 亡霊と生き残りの接触領域
4 “亡霊的身体”との対面
5 “亡霊的身体”の語り
終章 亡霊と弔い、そして和解、もしくは逡巡
1 「諸国一見の僧」と弔い
2 亡霊と生き残りの偽りの記憶――目取真俊『水滴』から
3 亡霊と生き残り、弔いの遅延
4 “遺影の故人史”と大震災
参考文献一覧
あとがき