紹介
初期の思弁小説の世界を全7巻の全集にて刊行中!
「白い環」「性炎樹の花咲くとき」「石機械」「時の葦舟」 を収録!
「『時の葦舟』のデリケートな小説世界は、砂糖菓子のように崩れやすく、つかのまの存在性に支えられている。作者はそれを〝夢〟と擬装しているが、作者自身〝夢〟と〝現実〟のどちらが〝夢〟であってもよいと述べているように、現実に生きる人間のエゴに入り込んだものではない。それはあくまでも〝世界〟であり、エーテルのような希薄な大気に包まれ、絹糸のように細いがはっきりとした繋がりを持った物質で形成された存在である。」(山野浩一 「解説」より)
【第3回配本について】
『時の葦舟』は、初期の荒巻メタSFの傑作の呼び名も高い、作者・荒巻義雄の原風景をたどった連作。4作品が成すパラレルワールドが圧巻です!今回配本では、「石機械」の原型である「8(エイト)すなわち宇宙時計」を単行本初収録!
さらに、荒巻義雄の作品を辿る上で不可欠な伝記「人生はSFだ」も併録しています! 『時の葦舟』の解説は、評論家・山野浩一が、そして、「人生はSFだ!」の解説は、荒巻義雄と40 年来の付き合いの本編集委員・三浦祐嗣が登場します! 別冊の付録「月報」には、荒巻義雄の書き下ろしによる「本作の執筆の裏側」が掲載。作品に込められためくるめく荒巻精神分析学の原点を作者自らが解説します。さらに、天瀬裕康(作家・医学博士)が登場します!
【全7巻構成、配本順、刊行予定年月】
※ 主な収録作品
●第1巻「柔らかい時計」(第7回配本)
(2015 年5月)
●第2巻「宇宙25 時」(第4回配本)
(2015 年2月)
●第3巻「白き日旅立てば不死」
(第1回配本)(既刊)
●第4巻「聖シュテファン寺院の鐘の音は」
(第2回配本)
●第5巻「時の葦舟」(第3回配本)
(2015 年1月)(※ 今回配本)
●第6巻「神聖代」(第5回配本)(2015 年3月)
●第7巻「カストロバルバ/ゴシック」
(第6 回配本)(2015 年4月)