目次
はじめに 川端康雄
序章1 1951年――イギリス祭の「国民」表象 川端康雄
序章2 文化とは何か――20世紀後半イギリスの文化と社会 河野真太郎
第Ⅰ部 階級・くらし・教育
第1章 ロンドン・アイからダブル・アイへ――1950年代の若者たち、そして労働者たち 大貫隆史
第2章 文化としてのストライキ――1970年代の労働運動 近藤康裕
第3章 教育市場の「ヒストリー・ボーイズ」――メリトクラシー/ペアレントクラシー 井上美雪
第4章 芸術とコミュニティ――「創造」というマーケット 横山千晶
第Ⅱ部 ポピュラー・カルチャー
第5章 テレンス・コンランの食と住のデザイン――「スープ・キッチン」と「ハビタ」 福西由実子・川端康雄 109
第6章 ビートルズ――時代と階級・言葉と身体力・セクシュアリティ 武藤浩史
第7章 かくも長き異境のくらし――ジョージ・ベストとマンチェスター・ユナイテッドの日々 川端康雄
第8章 スクール・オヴ・パンク――パンク・サブカルチャー再考 板倉厳一郎
第Ⅲ部 からだ・性・福祉
第9章 「母性愛」の精神分析――ボウルビズムのイデオロギーをめぐって 遠藤不比人
第10章 「トップ・ガールズ」のフェミニズム――キャリル・チャーチルの仕事をめぐって エグリントンみか
第11章 「同性愛」と「寛容な社会」――解放と容認の時代? 野田恵子
第12章 ブリタニア病院を立て直せるか――からだ、医療、福祉政策をめぐる諷刺と論争 秦 邦生
第Ⅳ部 メディア
第13章 イギリス「国民」の肖像――ドキュメンタリーからブリティッシュ・ニュー・ウェイヴへ 佐藤元状
第14章 王室とメディア――国民統合の装置としての王室祭儀 泉順子
第15章 ブリジット・ジョーンズの「自由」――サッチャリズムとポスト・フォーディズムの行方 清水知子
第16章 YBAの時代――イギリス現代美術と「センセイション」 小泉有加
第Ⅴ部 グローバル/ローカル
第17章 イギリスの対外文化政策――冷戦、脱植民地化、そしてヨーロッパ 渡辺愛子
第18章 ベケット・ナボコフ・文化冷戦――「モダニズム文学」の制度化をめぐって 大田信良
第19章 煉瓦とコンクリート――セント・パンクラス駅再開発からグローバリゼーションへ 木下誠
第20章 イギリスの解体――ウェールズ、炭坑、新自由主義 河野真太郎
第21章 多文化主義、(新)自由主義、テロリズム――ハニフ・クレイシと現代英国の文化闘争 中井亜佐子
終章 2000年代へ――新ミレニアムの門口で 川端康雄
Columns
ふたりのハロルド――首相群像(1)/古兵、鉄の女、失業経験者――首相群像(2)/政治と階級/エシカル・コンシューマリズム/スカ、レゲエ――英国ポピュラー音楽の一源流/『グーン・ショー』――戦後お笑い文化の始まり/『風が吹くとき』と反核運動/フーリガニズムとサッカーのグローバリゼーション/道徳の政治学――「性の革命」とモラル・パニック/ウェルフェアからワークフェアへ/ミス・マープルはカレンダー・ガールになるか/英国バイオテクノロジーの展開/転回とSF的想像力/カリブの声――作家たちとメディア/イーストエンダーズ――イギリスで最も危ないソープ・オペラ/ポピュラー・カルチャーと政治宣伝――ザ・スミスの場合/植民地主義に向き合う――マウマウ戦争の記憶/『ブラック・ウォッチ』に見る「スコットランド」のアイデンティティ/都市は誰のもの?――ドックランズ再開発とグローバリゼーション/ブレア、ブラウン、キャメロン――首相群像(3)
参考文献
イギリス文化史年表
地図
索引
編者・執筆者・編集協力者紹介