紹介
「誰でもうっかりやってしまう」シンプル・サボタージュの脅威から,
どのようにして組織の意思決定プロセスを守り,
職場の効率性や創造性を高め,そして人間関係を改善することができるのか?
CIAの前身(OSS)が第二次世界大戦中に作成した「敵組織をダメにする」スパイマニュアル。この通称「サボタージュ・マニュアル」を敷衍し,現代の経営戦略家たちが,大企業からPTAまであらゆる組織に蔓延する「誰もがうっかりやってしまう」サボタージュを分析。行き過ぎた「従順さ」や過度な「用心深さ」,延々と続く「演説」,「委員会」の冗長な運営,細かい言い回しをめぐる「論争」など,組織の意思決定を遅延・破壊に至らせる9つの戦術を見破り,その影響力を減じさせるための対策を逆提案する。
◆ メンタリストDaiGo 推薦!
CIAの前身が生み出した
最強の組織破壊マニュアルに学ぶ
「大企業病」から抜け出し、
成長組織を作るための英知がここに。
◆ 劇作家 鴻上尚史 推薦!
組織はいろんな理由で
ダメになる
それを阻止し、健全に発展させるための
見事な戦術がここにある。
◆主な目次
1.従順によるサボタージュ
2.演説によるサボタージュ
3.委員会によるサボタージュ
4.無関係な問題によるサボタージュ
5.論争によるサボタージュ
6.以前の会議での決議を再び持ち出すことによるサボタージュ
7.過度な用心深さによるサボタージュ
8.「それはわれわれの仕事か?」によるサボタージュ
9.《関係者すべてにCC》による現代のサボタージュ
目次
はじめに
1.従順によるサボタージュ
いつ従順さがサボタージュとなるのか?
ベルカーブテスト
「従順なサボタージュ工作員」を更生し、防ぐ
能力評価基準と奨励制度を再考する
極端な「継続的改善」を防ぐ
間違いを寛容し、よい判断を称賛する
確立されたプロセスの論理を問い、検証する
小さなイライラ、深刻な結果
2.演説によるサボタージュ
「演説によるサボタージュ」に遭遇する
長話をする話し手
論点がずれた話し手
論点を見失った話し手
相手に合わせ過ぎる話し手
「はい! はい!」と割り込む話し手
ジャーゴンを多用する話し手
グループレベルにおける「演説によるサボタージュ」
「演説によるサボタージュ」を解決し、防ぐ
タイムキーパーを任命する
北極星を示す
適切な参加者を決める
コメントを求めるか、また、なぜそうするかを前もって決める
ゴールとさらなる広がり
3.委員会によるサボタージュ
「委員会によるサボタージュ」を見抜く
委員会メンバーの同意が難しい
明確なプランやゴールがない
期日がない
いかにして委員会を機能させるか
解決策1:発端当初から役割を決定し、ことに説明責任を明確に指定する
解決策2:その作業に委員会が必要か否かを確認する
解決策3:委員会は極力小さくする
解決策4:重要な委員会に誰が仕えるかを管理する
解決策5:明確で実行可能な期日を設け、
進捗状況について定期的な文書での報告を求める
サボタージュの最も強力な武器
4.無関係な問題によるサボタージュ
目の錯覚の如きもの
「無関係な問題によるサボタージュ」を防ぎ、対処する
共通の焦点とゴール
グループの活動から推測されることを理解し説明する
ペース、形式、プロセスを設定する
進行のためのテンプレートを準備する
会議内容のレフリーを指名する
「駐車スペース」を用意する
リンゴとオレンジ(まったく異なるもの)の比較に目を光らせる
鏡に映るのは誰か?
誰が考えただろうか?
5.論争によるサボタージュ
論争を見きわめる
守備の達人
言葉の細工師
文法警察官
「論争によるサボタージュ」を助長するな
間違った質問
終わりへの道筋がない
論争を終結させる
敷居を上げる
会話を再構成する
論争を避ける
計画を立てる
誰が関わるかを決める
欲しいフィードバックを限定する
フィードバックを必要とする資料を前もって配布する
信頼のおける批評家を探し出す
最終的な決断は誰のものかを明確にする
備えあれば憂いなし
6.以前の会議での決議を再び持ち出すことによるサボタージュ
「決議を再び持ち出すことによるサボタージュ」の影響
再検討するか、そのまま進んで魚雷に突っ込むか?
「不当な扱いを受けた」
「先入観にとらわれていた」(単に知らなかった)
「急かされたんだ」
「俺に訊かなかっただろ」
「前には言わなかったんだけど、今言うよ」
「同意したことはわかっているんだけど、ちょっと違ったことをしたいんだ」
決議を再び持ち出すことを習慣化させない
7.過度な用心深さによるサボタージュ
「過度な用心深さによるサボタージュ」を見抜く
事実を要求する
プロコン・リスト(メリット・デメリット比較表)を作成する
「過度な用心深さによるサボタージュ」を強みに転じる
「過度な用心深さによるサボタージュ」に対する予防接種を行う
最も個人的な戦術
8.「それはわれわれの仕事か?」によるサボタージュ
自信の欠如
下されるべき決断の意味が曖昧なとき
担当者が誰かわからない
グループの決定をすぐに覆してくるマネジャー
前進し決断せよ
9.《関係者すべてにCC》による現代のサボタージュ
「《関係者すべてにCC》によるサボタージュ」を瞬時に修正する
配信リストから自分の名前を外すこと
必要な情報は個人的に伝えてくれるように依頼する
件名に優先度か行動順位を明記する
「《関係者すべてにCC》による現代のサボタージュ」を阻止する
定期的な最新公式情報を発行する
必要な情報を皆が必ず受け取ることを保証する
メールは個人的な対話の代用品ではない、という文化を創り出す
謝辞
注釈
監訳者あとがき