目次
Ⅰ はじめに
1章 筆記療法―展望―
1節 筆記と生活ストレスへの順応―最近の研究の事例―
2節 情動過程・認知過程・生物過程
3節 筆記表現法の新しい方向と臨床的応用
Ⅱ 筆記と生活ストレッサーへの順応―最近の研究例―
2章 筆記表現と血圧
1節 情動の非表出と血圧の上昇―歴史的な概観―
2節 怒り表出,調節,血圧
3節 認知的な過程と血圧
4節 筆記表現と血圧研究のための臨床的枠組み
5節 結論―今後の方向性―
3章 情動表出,筆記表現法と癌
1節 情動表出と癌―相関研究に基づく証拠―
2節 情動表出と癌―統制された実験研究からの証拠―
3節 情動表出と癌に関する研究の結論
4節 感情表現筆記パラダイムを癌患者に適用するための今後の指針
4章 生活を書き綴る―子どもの語りと心身のウェルビーイングの向上―
1節 筆記表現法と健康
2節 社会における自己呈示としての語り筆記
3節 社会的スキルと都市の健康
4節 暴力防止手段としての筆記
5節 文脈と研究計画
5章 抑圧型ならびにアレキシサイミアにおける筆記による感情開示の効果
1節 さまざまなタイプの感情の意識,理解,表出の制限
2節 開示の調整因子としての感情の意識,理解,表出
3節 抑圧型
4節 アレキシサイミア
5節 臨床的示唆
6節 限界点と今後の研究課題
Ⅲ 感情・認知・生物学的過程
6章 情動の筆記と健康―情動と関連した体験,生理,行動の自己調整―
1節 情動
2節 情動調整
3節 筆記表現と情動調整
4節 結論
7章 痛みのともなわない改善はありうるのか?―筆記表出と自己制御―
1節 効果的な自己制御とは何か?
2節 筆記が効く理由―初期の仮説―
3節 ネガティブ情動の役割についての疑問
4節 ネガティブなライフイベントのポジティブな諸相に焦点を当てる
5節 筆記トピック―可能性の開錠―
8章 ストレスと筆記表現とワーキング・メモリ
1節 認知過程への生活ストレスの効果
2節 生活ストレスとワーキング・メモリ
3節 ワーキング・メモリに及ぼす筆記表現法の効果
4節 筆記表現はどのようにワーキング・メモリ容量を増やすか
5節 問題解決と意思決定
6節 身体的健康と精神的健康
9章 情動の表出と健康の変容―生物学的影響経路は同定できるか―
1節 生きた心理生物学的システムとしての人間
2節 情動とは何か
3節 情動と生理
4節 情動の表出と抑制
5節 調整要因
6節 情動の開示と健康
7節 情動の開示はどのように作用するか
10章 認知処理と開示と健康―心理学的メカニズムと生理学的メカニズム―
1節 開示の体験モデル
2節 開示の心理学的メカニズム―実証研究による証拠―
3節 認知処理,情動表出,免疫制御
4節 今後の研究の方向
Ⅳ 筆記表出の臨床心理学的利用における最新の動向
11章 基礎研究の成果を臨床実践に利用する―筆記表現法の潜在力―
1節 効果性と有効性
2節 実験室の知見を現場に当てはめてみる
3節 治療の一般化可能性
4節 実用可能性
5節 費用対効果
6節 将来の方向性
7節 要約
12章 インテラピー―インターネットを用いた治療的筆記のモデル―
1節 臨床モデルの概要
2節 アムステルダム筆記プロジェクト
3節 インテラピー―インターネットによる構造化筆記
13章 ワークブック―筆記表現パラダイムのための手段―
1節 ワークブックの構造と分類
2節 実証研究
3節 ワークブックの一例
4節 結論
14章 何事にも時があり―人生の終焉に向けた筆記表現介入―
1節 筆記表現法による介入
2節 QOLをアウトカムとした介入インパクトの推定値
付録 人生の時セッションにおいて筆記課題として取り上げられた視覚化の内容
エピローグ 情動的な出来事の筆記―過去から未来へ―
1節 筆記パラダイム略史
2節 本質を探る
3節 本質以外のこと―因果関係と相関関係と結果―