音楽ユニットkiroroのファンさんの書評 2016/10/21 2いいね!
読んでいる最中、正直思った事は「どうして自分に害を与えた人を、助けてあげなくちゃいけないの?めんどくさい。」と、思いました。
と同時に、この本に書かれている事は、誰もが実践できる事だけれど、人によっては強い抵抗感を感じる人もいるだろうし、何より、優しさと強さと広い心が必要だと思いました。
この本に書かれている方法は、読む以前から、自然と実践していた方法もありました。
他に以前、人からされて凄く不快感を感じた方法が、相手と言葉遊びをする事に繋がる事を、新鮮に感じました。
攻撃的な方法を取らずとも、嫌な人・苦手な人に対する世界平和にも繋がる対応を提示してくれる内容です。
こちら、日本では新鮮さのある方法ですが、原著を出版しているアメリカでは、著書で提示している方法がどの程度浸透しているのかが、気になりました。
監訳者・奥田さんが参加されていた国際的なシンポジウムの書籍コーナーで販売していたのを手に取ったのが始まりだと書いてあるので
日本では馴染みなくとも、アメリカではある程度ポピュラーな考え方なのだろうか?と、思いました。
私自身も、いじめは経験しています。
この著書の方法で対処できるような、言葉による暴力を受けた事もありますが
一切証拠が残らない、陰湿ないじめを受ける事の方が多かったです。
後者のパターンの場合、残念ながら、著書の方法で打開する事は難しいと思います。
対処できる状況は限られますが、著書に書いてある方法を知っているか知らないか?で大きく違ってくるのは確実だと思います。
少人数の人でも、「いじめられっ子の流儀」に書かれている事を実践する事によって、いじめられっ子もいじめっ子にも、ポジティブな変化が生まれます。
著書に書かれている方法は、対処できる状況は限られますが、子供だけでなく、大人の世界でも通用する方法です。
読んだからと言って、すんなりできる人と、そうでない人といると思いますが、「いじめられっ子の流儀」に書かれている方法がある事を知るだけでも、損はないと思います。
今回、こちらの著書を読んでいて
「言葉」の持つ力の大きさは、ポジティブな意味でもネガティブな意味でも、強力である事を改めて知りました。
深刻に捉えられるいじめが、ちょっとのユーモアで自分を守り、同時に、いじめっ子を助けられる事にも繋がる事になる場合もある事を、知りました。
「いじめられっ子の流儀」を読みながら思い出したのが、従姉がいじめっ子に取った対応。
従姉が中学生の時です。
従姉はとても美人だったので、やっかまれる事が多く、苦労していました。
そんなある日、従姉のクラスメイトが、従姉の身振り手振りを、真似してきたそうです。
従姉にとっては、うざい以外の何ものでもない。
けれど、そのウザいクラスメイトに対して従姉が取った行動は、ケイト・コーエン・ポージーさんが提唱する方法に沿っている方法ではないかと、思っています。
従姉は、自分の身振り手振りを真似してくる、うざいクラスメイトに真正面から向き合うと、指で鼻を押し上げて「やれるもんなら、やってみろ!!!」と言ったそうです。
美人なのにぃ~・・・と、同時に、美人な従姉が豚っ鼻をしたからこその迫力も、凄まじいはず。
ケイト・コーエン・ポージーさんが著書で示している例えがとても優しいので、随分と毛色が違う対応に思えますが
多分、そんなにズレてもいない対応ではないかと、思います。
そして最後に、翻訳に関する責任は全て自分にあります、と明言されている事と
「本当は自分で書きたかった」と仰っていますが、「いじめられっ子の流儀」の原著を踏まえて、奥田さんテイストでご自身名義の著書を出版する事も可能なはずなのに、そんな事はせず、この著書を監訳して出版された奥田健次さんをカッコいいと思いました。
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