目次
はじめに
1. 健康状態
○出生時平均余命(平均寿命)
○65歳時平均余命
○乳児死亡率
○早世率
○男女の全がん
○女性のがん
○男性のがん
○虚血性心疾患と死亡率
○エイズの罹患率と死亡率
○自殺
○自己申告による健康状態
○乳児の健康:低出生体重児
2. 医療資源とその利用
○医師
○看護師
○急性期病床数と長期病床数
○診断技術:CTスキャン(コンピュータ断層撮影)とMRI(磁気共鳴映像法)
○受診回数
○子どもの予防接種
○退院率
○平均入院日数
○外科手術、外来と入院
○心臓血管手術
3. 医療関連支出と財政
○一人あたりの医療関連支出
○医療関連支出の対GDP(国内総生産)比
○一人あたりの医療関連支出と推移
○医療財源
○医薬品支出
4. 健康の非医学的決定要因
○タバコ消費
○アルコール消費
○体重(肥満)
5. 人口学的、経済的背景
○総人口
○65歳以上の人口割合
○出生率
○国内総生産(GDP)
付録1. 表
付録2. 医療関連支出の定義とデータ比較のための方法論上の注意
付録3. OECDヘルスデータ2003のリスト
参考文献
前書きなど
医療関連支出は、すべてのOECD加盟国で過去数十年間増加している。それはほとんどの国で、国内総生産の8%以上を占めるまでになり、医療技術の急速な発達、人口の高齢化、国民の期待の増加にともなって、さらに増加する勢いである。同時に過去40年間OECD加盟国では、低出生体重児死亡率の減少やすべての年齢における平均余命の増加という点で、すばらしい進歩が達成された。OECD加盟国の政府は、医療関連支出の増加はあるものの、国民の健康状態の改善につながる、より効率的な医療政策を模索している。このような政策論議のために、医療システムの状況の国際比較から学ぼうとする姿勢が増えている。 そのような比較の基本となるのが「OECDヘルスデータ」である。これはOECD加盟国の医療と医療システムの総合的なデータベースである。1991年以降、このデータは、CD−ROMで毎年出版されている。本書「図表でみる世界の医療 OECDインディケータ(2003年版)」の目的は、「OECDヘルスデータ2003」にあげられている重要なインディケータをより分かりやすい形で提示することである。 本書は「図表でみる世界の医療(Health at a Glance)」の第2版である。第1版に比べると、健康状態、医療活動、医療関連支出、健康リスクについてより多く、比較可能な、最新のインディケータが用いられている。本書は図表を多く使うことで、鍵となるインディケータについての国別の変化、長期にわたる変化を描写するように作られている。各インディケータの定義を正確に示すことと、データ比較の限界に警鐘を鳴らすことにも注意を払っている。(後略)