目次
序 章 嘔吐と笑いのはざまで
──吐き気の哲学の消尽点
第 I 章 美学理論における吐き気というタブーと吐き気の遍在
第 II 章 厭わしい部位と吐き気を催させる時間
──理想美を湛えた身体の構成
第 III 章 「強烈な生命感覚」と哲学のオルガノン
──カントにおける吐き気の判断
第 IV 章 腐敗のポエジー
──「美しき吐き気」と「ロマン主義的なもの」の病理学
第 V 章 吐き気の「否」とニーチェの認識の「悲劇」
第 VI 章 悪臭を発することの精神分析
──フロイトにおけるリビドー、吐き気、文化の発展
第 VII 章 吐き気の天使
──《硫黄臭い》快の《無垢なる》享受をめぐるカフカの
詩学
第VIII章 聖なる吐き気(バタイユ)と実存のべとつく
マーマレード(サルトル)
第 IX 章 アブジェクトな母(クリステヴァ)、《アブジェクト・
アート》、吐き気・現実界・真理の収斂
訳者あとがき
原註・訳註
引用文献
人名索引