目次
*1〜16は第1巻に所収
*17〜32は第2巻に所収
33 「そこではドイツの緊迫した精神生活がじかに感じとれるので……」
──ベルリンという知的な環境。一九三一年~一九三三年
34 「これ以上はもう無理だ」
──一九三〇年代前半の困難な出版事情、経済的困窮、ベルリン・ムージル協会の設立
35 「特性のない男」から「特性のない民族」へ
──『特性のない男』第二巻の反響
36 「歴史の混乱ではなく、歴史の一段階」か?
──ムージルと一九三三年以後の政治
37 転居して、長らく窮状に、出版業者のこと
──ムージル基金の設立
38 非政治的人間の政治的登場
──「文化擁護のための国際作家会議」とその帰結
39 「轟音が響き、あえぐ世界のただなかの、ほんのささやかな物語」
──『生前の遺稿』
40 生の危機と愚かさ、生命にかかわる愚かな言動
──オーストリア等族国家の末期
41 感情と情熱のいとなみ
──『特性のない男』ゲラ刷りの章(一九三八年)
42 「この空の下では息ができない」
──オーストリア併合とムージルの亡命
43 「この世の最良の地」
──スイスでの亡命生活──チューリヒ ペンション・フォルトゥーナ
44 「まるでぼくはもう存在していないかのようだ」
──ジュネーブ時代
45 「あまりに長く続く不遇の日々に、力つきて」
──作品を蘇らせるためのマルタの報われぬ戦い
主要人名・地名・事項一覧
年譜および居住・滞在の軌跡
訳者あとがき
参考文献
索引