北刻堂さんのコメント 2019/11/15
「ツバキ文具店」の続編。ただその「ツバキ文具店」を読んだのはずいぶん前。なので、鳩子以外の登場人物とその人物をめぐるエピソードがあまり記憶に残っておらず、ストーリーの前提が迷宮状態のまま読んだので、ちょっと消化不良。ただ、前作では鳩子自身もなんとなく影の薄い人物のような印象があったのでが、今作では人物像に厚みが増してきたように思われる。鳩子の感情や愛情が、代書を通した文章だけではなく一つ一つの行動にもにじみ出るようになった。かみしめながら読み進めたい本だ。