藤雪花さんの書評 2022/08/23 1いいね!
まずは、今の地震が起こったと想定したときの自分の生存確率を。
最高でも80%……。
とっさの選択次第で、さらに低くなっていく。
まずは、片足をついてあたまを防御、柱そば(丈夫なところ)で、堪え忍ぶこと!
スーパーなら?学校なら?職場なら?クルマなら?そういう状況がいろいろで生き残れる確率を知ります。
後半の家族のストーリーでは、その時を生き延びた家族のルポのような物語。自分なら予めどうすべきだったのかを考えさせられる。
例えば、
家財に挟まれ数時間後にたすけられたけれどもクラッシュ症候群で死亡した妻。
地震に強い家財などの対応ができていたら
……。
連絡がとれない家族。
災害電話の留守電等で確認しあえば、娘のいない病院にいくことも、連絡がとれない妻の最悪の状況を予め把握できていたかも。
通電火災の延焼で家が焼失。
もしブレーカーをみんなが落としていたら、そんなことにもならなかったのに……。
他にもいろんな問題点があり、じっくりと読み解けば自ずと対策が必要なことがわかる。
震災のその後の散乱する遺体、糞尿、簡易トイレの廃棄は悲惨……。
江戸時代に大切な資源であった排泄物は、今では環境を劣悪にするものでしかない。
そこいらじゅうに廃棄された糞尿は、雨と共に流されるのを待つのだろうか。
震災のその後は、水も汚染され、海も汚染され、化学物質もただ漏れになり、治安の悪化で立ち直るのにどれだけかかるのだろう。
☆四つは、ならそうならないためにはどうしたらいいかが即わからないところ。答えがみえてきそうなこれだけは読もうというような、参考図書をあげてくれていたらなおよかったかも。
生き残るために、数冊読んだなかでは、自分でできることのヒントが一杯の「プチプラ防災」がおすすめ。
これを読んで、自宅に歩いて帰ることを考えたら、ヒールが履けなくなりました。。。
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